8月5日から18日までの2週間、本校では希望者を対象とした海外研修プログラムを実施しました。

 

 

参加したのは1・2年生19名で、フィリピンの人々との交流を通して文化や社会問題などに触れ、同時に語学研修も行いました。
ここでは、8月23日に学校で行われた事後研修会の様子をご紹介します。

 

 

最終報告に向け、まずはワークシートで振り返りを行います。
現地まで帯同した業者スタッフや本校教員らが見守る中、生徒たちは互いに驚いたことや印象深かったことを共有しながら、2週間の気づきをまとめていました。

研修会には保護者の方や校長、教頭、理事長、理事らも参加し、率直な感想も含めた生徒の発表に耳を傾けました。

 

 

生徒がそろって口にしたのは、水回りや道路といったインフラ整備の段階が日本とは違うこと。

これまで自分が育ってきた生活環境との差異に気が付き、価値観や文化が人や地域によって異なることに意識を向けるきっかけになったようです。

また、「単語だけでもどうにか伝えられた」「折り紙の折り方がなかなか伝わらなかった」等、意思疎通の楽しさや難しさを実感した生徒も多く、「文法をもっと勉強したい」「自分でお金を稼げるようになったらもう一度行きたい」などの目標を宣言する姿も見られました。

中には、「最初はご飯が口に合わなくて憂鬱だったが、慣れてしまうとフィリピンのご飯はとてもおいしかったので、また帰りたいです!」と笑顔で話した生徒まで。

 

夏休みに日本を飛び出し、実際に目で見て、触れて、感じ取ってきたことのエピソードを披露する生徒たちの目は、皆いきいきと輝いていました。

 

 

生徒たちのコメントや、校長先生からの講評も以下に抜粋して紹介します。

 

【生徒から】

・「間違ってもいいから話してみよう」と思わせてくれる雰囲気があって、フィリピンは温かい人がたくさんいるなと思った

・現地の人に日本のことを訊かれたが、自分は世界のこと以前にまず日本を知らないことに気づいた

・会話が単語の羅列になってしまったが、難しい部分は絵を描いて説明するなど工夫ができた

・ゴミ山などの環境問題を抱えているフィリピンでは、ペーパービーズの作品やジュースのボトルを再利用して作られたバッグなどがたくさん売られていた

・日本は無宗教の人も多いが、現地にはさまざまな宗教を信仰する人がいて、細かいところにも配慮が必要だと知った

・翻訳の力を使ってでも、自分で挑戦して、人と積極的に話すことが大事だと思った

・教室にエアコンがついていなかったり、トイレが全然流れなかったりした

・病院の診察代が高いと聞いて、日本は自己負担額が抑えられているからありがたいと思った  など

 

【担当の先生や校長先生より】

「自分の中で何か変化が起きるとそれだけで世界は変わる。

行く前と比べると皆とても表情が豊かになったし、今日の発表準備を見ていても、固定観念にとらわれない自由さが出てきている。

それを周りの友達や普段の授業にも少しずつ活かしてほしい。」

 

「『百聞は一見にしかず』の続きを知っている?

百見は一考にしかず。百考は一行にしかず。百行は一果にしかず。

いま「一見」したことをぜひ今後につなげていってほしい。」

 

【現地で生徒たちが制作したプレゼンテーション用の資料】